FE持ちの大学生が近々、応用情報技術者試験(AP)を受けるお話し

某国立大学で大学生をしております。
皆さんは応用情報技術者試験という資格試験をご存知でしょうか?
以前、基本情報技術者試験(FE)についてのお話しをさせていただきましたが、応用情報技術者試験はその上位互換のような試験です。
前回の記事をまだ見てないよって方はぜひ!
現在、僕はFEの資格を持っていますが、それ以外の情報系の資格は何も持っていません!
そこで、何か情報系の資格で良さそうなものないかなぁと調べていたところ、「情報処理安全確保支援士」を発見したので、早速参考書を買って勉強を始めることに。
しかし、この資格について調べてみると
資格維持のために毎年講習会に参加する必要あるじゃん!
ってことを知ってしまったのです。
具体的には1年に1度行われるオンライン講習(2万円/1回)+3年に1度の集団講習(8万円/1回)です。
めちゃくちゃお金かかるやんけ。。。
おまけに、支援士登録するのに2万円弱かかるとのこと。
この資格は安全確保支援士を本気で目指している方向けのようで、
「就活で役に立ちそう」
「何となく受けてみたい」
とかいう気持ちで受けるような試験ではないなと思ったわけです。

参考書については、セキュリティについて前々から興味があったので、暇なときにでも眺めてみようかなと思っています。
ちなみにその参考書がこちら。
そして、情報処理安全確保支援士がキャンセルとなったので、基本情報技術者試験(FE)の上位互換「応用情報技術者試験」を受けてみようと思い立ったわけです。(2022秋予定)
そこで今回は、応用情報技術者試験とはどのような試験なのか?そして、大学生が応用情報技術者試験を受けるメリットについてお話ししようと思います。

応用情報技術者試験とは?
応用情報技術者試験(AP)とはIPAが年に2回実施している国家試験の1つで、ITに対する応用的な技能や知識を試す試験です。
ちなみに「AP」はApplied Information Technology Engineer Examination の略称です。
対象者像は
高度 IT 人材となるために必要な応用的知識・技能をもち、高度IT 人材としての方向性を確立した者
引用:IPA公式サイト
となっています。

なんだか凄く難しそうですね。
試験はFEと同様に午前150分、午後150分の2部構成です。
しかし、午前問題は四肢択一形式なのですが、午後問題は記述式となっています。

問題数は午前80問、午後5問/11問です。
合格ラインは午前・午後ともに60%以上。
まとめると、
受験料は7,500円となっています。
試験内容
続いて試験内容について。
午前問題
午前問題の出題分野は
・テクノロジ系(50問/80問)
・マネジメント系(10問/80問)
・ストラテジ系(20問/80問)
となっています。

詳しくはIPA公式サイトよりご確認ください。
問題例:
問1. ITILによれば,障害が発生した場合にインシデント管理プロセスで行う活動はどれか。(AP H25年秋期 問55 )
ア. ITサービスを迅速に復旧させるために回復策を実施する。
イ. 既知のエラーレコードを作成して,データベースに登録する。
ウ. 障害対応として,RFCに基づいてシステムの構成を変更する。
エ. 障害の根本原因を追究し,解決策を見つけ出して実施する。
解答 ア
問2. 関係データベースの表定義において,列の値の重複を禁止するために指定する字句はどれか。(AP H24年春期 問29)
ア. CLUSTERING
イ. DISTINCT
ウ. NOT NULL
エ. UNIQUE
解答 エ
午後問題
午後問題の出題分野は以下のようになっています。
プログラミングに関しては、特定の言語というよりアルゴリズムに関する問題が出題されます。
どれも長題なので時間配分には十分注意しましょう。
問題例は長くなるので割愛させてもらいます。
難易度
IPAの定めるスキルレベルではレベル3の難易度とされています。
IPAが実施している有名な試験にITパスポート(IP)や基本情報技術者試験(FE)がありますが、IPはレベル1、FEはレベル2となっています。
レベル3と言われるだけあり、合格率は20%前後です。
しかし、この合格率
実はあまり当てになりません。
というのも、このような試験は会社や学校で受けるよう指示された方も一定数いるので、あまり勉強せずに受験しているという方もたくさんいます。
実際に僕がFEの試験を受験した際にも、試験開始後、数十分で退出していた方もちらほら見かけました。
一概にできていないとは言えませんが、その多くは「受けるだけ受けた」方のようでした。
そして、レベル的にはFEよりも上位ですが、実際にはFEよりも簡単だったという方も多いようです。
その大きな要因として、応用情報技術者試験の午後問題ではアルゴリズム・プログラミングの選択をしなくても良いことが挙げられます。
FEでは午後問題でアルゴリズム・プログラミングは必須でしたが、APではセキュリティのみ必須となってます。
アルゴリズムやプログラミングは苦手な方もたくさんいるので、それらが苦手な方にとってはAPの方が簡単に感じるようです。
午前問題はFEとあまり変わりありません。
しかし、ここで注意しておきたいのが午後問題は記述式であることです。
ITに関する知識に加えて、読解力や文章力が試されます。
以上のことから、APの難易度は
「FEと同じくらい、人によってはAPの方が簡単」
ということになります。
大学生が応用情報技術者試験を受けるメリット
大学生が応用情報技術者試験を受けるメリットはたくさんあります。
就職に有利
言うまでもなく、この資格は就活時に非常に強い武器になります。
APの資格を持っていることで、「ITに関する高度な知識・技能を身につけている」と見なされます。
IT初心者よりも、ITに関する知識や技能を既に持っている方を採用したいと思うのは当然のことです。
業務に関することを1から教えるより、既にある程度ITに理解がある人のほうが早く会社に貢献してくれる可能性が高いからですね。
また、APはFEと同じくらいの難易度と言いましたが、スキルレベル的にはAPの方が上なので就職時にはより強い武器になる場合もあります。
就職後も有利
就職時にAPを持っていることは、ITに関する知識や技能をある程度身に付けているということなので、業務がスムーズに進みます。
IT初心者ならではのミスが減り、同期の人よりも一足早く会社に貢献することができます。
また、IT系の企業だと就職後にFEやAPを受験するよう指示されることもあるようです。

しかし、既に資格を持っていると、これらを免除され業務に集中することができます。
高度資格の免除制度が受けられる
APに合格することで、高度資格の午前I試験を免除してもらうことができます。
高度資格一覧
・ITストラテジスト試験(ST)
・システムアーキテクト試験(SA)
・プロジェクトマネージャー試験(PM)
・ネットワークスペシャリスト試験(NW)
・データベーススペシャリスト試験(DB)
・エンベデッドシステムスペシャリスト試験(ES)
・ITサービスマネージャー試験(SM)
・システム監査技術者試験(AU)
・情報処理安全確保支援士試験(SC)
どの試験も長丁場となるので、この免除制度は非常に有難いですね。
免除制度を受けることで、試験数を減らし集中力低下を防ぐことができ、結果として合格率アップにもつながります。
高度試験を受験しようと考えている方。
焦る必要がないのであれば、まずはAPの方を先に受験してみることをお勧めします。
報酬が貰える
応用情報技術者試験資格を持っていることで学校から報奨金が貰えたり、勤めている会社から資格手当を貰うことができます。
企業によって異なりますが、資格手当の料金は基本的に数千円~1,2万円だそうで、年間だとかなりの額を頂くことができます。
学生さんであれば、通っている学校の資格制度等を見て報奨金が貰えるのかを確認してみましょう。
残念ながら僕の学校ではAPの資格手当はありませんでした。(泣)
まとめ
いかがだったでしょうか。
応用情報技術者試験(AP)の資格を持っていることで、ITに関する応用的な知識・技能所持の証明になることに加え、報奨金や資格手当を受け取ることができるなど、たくさんの恩恵を受けられます。
難しい資格ですが、「やればできる」試験だと僕の中では位置付けています。
応用情報技術者試験は基本情報技術者試験に比べて、マネジメントやストラテジについては少し複雑になりますが、プログラミングやアルゴリズムについては回答を避けることができるため、文系の方やプログラミングが苦手な方でもやり方次第で十分に合格できる試験だと思います。
また、冒頭でお話ししたように次回以降は応用情報技術者試験の「過去問を解いてみて感じたこと」や「抑えておきたいポイント」などを記事にしていこうと考えています。
追記:記事更新したのでぜひ!
もし、応用情報技術者試験を受けてみたいって方がいらっしゃいましたら、そちらの記事もぜひ見ていってください!
それでは!
僕が使用している参考書がこちら。
イラストを使って、ITに関する知識が無い方でも分かりやすく解説されています!
基本情報技術者試験の際にも大変お世話になりました。
参考書選びに迷っているという方はぜひ!